たいむかぷせる


H11年度に卒業した,子供たちが,「タイムカプセル」をつくりました。といっても《とし》
  が自宅に,大事に大事に保管しておく,事実上「タイムボックス」なのですが・・
その中には,思い思いの二十歳の自分に宛てた開封厳禁の手紙と,大切な自分の宝
  物をしまいました。美術展に入選したときのメダル,詩集,名札,お隣のクラス中には
  もらいたての小学校最後の通知票を入ようとした子もいます。
子供たちの未来に対する思いは本当に純粋です

6年生たちのもう一つの思い出の箱をこっそり,お見せします


ぽえむ    
1997年 下都賀児童詩集 より(4年生のとき) 


『手話の会話』  byさとちゃん



     声はありません。
     歌も聞こえません。
     ただ指が,流れるように
     言葉を形にしていくのです。

     音にはならない 心の声を,
     手話が精一杯伝えます。
     メロディーのない心の歌を,  
     手話がおどって伝えます。

     僕もいま,手話を習っています。
     心の中の,音にならない声を,
     指の形で伝えるように,
     一つ一つ覚えています。

     はやく 心の声を,
     耳の不自由な人に
        伝えられるといいなあ

雑草のさけび』  byまみちゃん          
 
   ちいさくて ありんこみたいな
   道端の 雑草

   ふんずけられて うなだれて
   どろをかけられ 真っ黒け

   きらわれものの 雑草たち
   ぬかれて すてられ
   花壇の中から 追いやられ
   こっそり こっそり さいている
   わたしだって さいている
   青空見上げて さいている
   地面に根をはり さいている

    ――キラワナイデ・・・・・
    ――キラワナイデ・・・・・
   そんな叫びが 心にささり
   わたしは そっとなぜてやった

1998年 下都賀児童詩集 より(5年生のとき)   


『なんだよ!』   byわたちゃん


  なんだよ。
  いつもおれのこと
  それちがうぞとか,
  早くねろとか,起きろとか
  なんだの かんだのって

  なんだよ。
  ちょっとくらいはやく生まれて
  ちょっとばかり長く生きたからって
  おれのこと,
  いちいち 文句つけるなよ
  おれだって やればできるんだよ

  でも,本当はわかってる。
  おれもちょっとは悪い。
  ごめんね,お兄ちゃん。

『しし座からの おくりもの』  byよしくん


  これは33年に1度の 
  宇宙の果てのしし座からの
  千個とも二千個ともいわれる
  星降る夜の おくりものだ。

  母に真夜中の3時,不意に起こされ
  肩と心をふるわせて
  じっと 天を見つめたぼく

  「す・・」それは予告もなく あっけなく通り過ぎ
  「す・・」  目の前の宇宙のちりの尾を引いて
  さり気なく通り過ぎた。

  33年に1度の しし座からのおくりもの
  今年はわずかだったが,
  無言で通り過ぎた星たちは
  静かな光を僕の胸に残していった

『わたしの勇気のもと』  byよっちゃん            

   わたしは 笑っているよ。            ―――本当はときどきさみしくて,
   いつだって平気にしてる。            どうしてか涙が出てきてしまう    
   母がいる。                     こらえて笑顔にするけれど,
   弟がいる。                     なぜだか涙が出てしまう。
   お父さんなんていなくとも平気です。
                              ―――だけど,
   うちの家族は三人家族。             わたしは笑っているよ。
   母と弟と,そしてわたし。             いつだって
   ときどき だれかから               いつだって平気にしてる。
   「お父さんは?」                  母のために,弟のために。
   と聞かれるけれど,            
   わたしは笑って平気にしてるんです。      笑顔の母。
                               やんちゃな弟
                               それがわたしの勇気のもとなんです
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